今回は「膝」について僕なりにどんどん書いていこうと思います。
当院でも膝の痛みで困っている方が多く来院してます。
他の症状で通院している方の中にも膝が悪い方や家族で困っている方がいるという相談を受けることがあるので一緒に考えていきたいと思います。
1、膝関節とは?
太ももの骨とすねの骨と実はお皿の骨の3つで構成されています。
あとは軟骨やら半月板、靱帯、筋肉など色々あります。
運動機能として①足を動かし②人の体重を支えるという私たちの体にとって重要な役割を果たしています。膝に痛みがあると、運動不足やストレス、肥満の原因になり、私たちの生活の質に大きく影響してしまいます。
2、膝が痛くなる原因は?
1.O脚・X脚などのアライメントの影響
膝の痛みを生じさせる原因として「膝関節の変形」が指摘されています。
この膝関節の変形の原因で多いのは、O脚とX脚だそうです。
特に日本人の場合は、足の筋肉や靭帯の走行に特徴があり、O脚になりやすいらしいですよ
O脚というのは、左右の踵をつけて立った時に、膝と膝との間が左右に離れてしまう状態のこと。
O脚で歩いたり走ったるすると、膝の内側の関節軟骨(骨と骨との間にあり、クッションの働きをする)に負担がかかることで軟骨がすり減り、それが原因で骨と骨とがこすれ合うことで痛みが生じるため、注意が必要かも知れません。
このように関節の変形が起きてしまうと朝の膝関節のこわばり感→膝を動かし始める時の痛み→歩いている時のギシギシとした痛み→膝を曲げる動作での痛み、というように徐々に痛みの程度が強くなっていきます。
2.肥満・体重増加
膝の痛みを生じさせる原因の一つに「肥満」が関係しています。
膝は全身の体重を支え、動作の度に体重の何倍もの力が膝にかかるので体重が重ければ重いほど、膝への負担が大きくなるのです。
ここで問題!
Q、体重が1㎏増えちゃうと歩行時に膝関節には何倍の負担がかかるでしょうか???
A、3倍!!!
階段の上り下りになると4〜5倍
ですから、肥満傾向のある人は、そうでない人に比べて膝関節が変形する確率が約4倍になると言われています。
また、肥満によって膝関節が変形し膝に痛みが出始めると、運動や日常の活動が減少し、さらに肥満になりやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
3.筋肉の衰えと硬さ
膝の痛みの原因に、大腿四頭筋(膝を伸ばすときに使う太ももの筋肉)とハムストリングス(膝を曲げるときに使う太ももの裏の筋肉)の筋力低下。
これらの筋肉は膝関節にかかる負担を軽減するためにブレーキをかけてくれる筋肉です。
これらの筋肉が衰えるとブレーキをかけることができなくなり、膝関節への負担が大きくなり、膝の変形が起こり、それにより痛みが生じるようです。
このような大腿四頭筋やハムストリングスの筋力低下は主に40代から始まると言われています。しかし、膝の骨を支えている関節軟骨の老化は20代から始まっていると言われ、筋力低下によって膝関節への負担に拍車がかかるようです。
また、多くの方が「筋肉がなくて・・・」とおっしゃる方が多いですが歩いたり、階段を上ることができているのを見ていると筋肉がないのではなくて柔らかさがなくて、しっかり筋肉を使うことができてない方が多いんじゃないかと思います。
4.スポーツによる膝の酷使
スポーツによる膝の酷使が原因となり、膝の痛みが生じることが、よくあります。
バレーボールやバスケットボール、柔道、サッカー、陸上競技、ラグビーなどは、膝を酷使しやすいと言われています。
過去にスポーツをバリバリやっていた方は痛めやすい傾向にありますね
なぜなら、スポ―ツでは、ターンをする、ジャンプして着地する、急な方向転をするなどの動作により膝関節の中の靭帯に負担をかかります。
靭帯は膝の安定性を保つための役割を果たしているので、靭帯が負担を受けたままでスポーツを続けると、さらに膝の軟骨や半月板という部分が損傷し、痛みを生じさせることになります。
5.足元が不安定な土地
坂道や砂利道、平たんでないでこぼこの道は、歩くだけでも膝への負担が大きいので注意です。膝関節は普通、歩くだけでも体重の約3倍、走るなら約5倍、ジャンプをするなら約24倍もの力を支えていると言われています。
ですから、山登りやハイキングなど足元が不安定なところを歩くことで、膝関節への負荷が増し、靭帯や軟骨を損傷し、膝の痛みが出やすくなると言えるでしょう。
6.合わない靴の使用
ハイヒールや足に合わない靴を履くことにより、歩行時に膝に大きな負担をかけてしまい、膝の痛みの原因になります。
街中で若い子がおしゃれのためにヒールを履いているのをよく目にしますが膝が曲がって、歩きにくそうにしているのを見ると「おしゃれのためとはいえ・・・大丈夫かな」って思っちゃいますね(笑)
靴が合わないと、靴の中で足がいろいろな方向から圧力を受け、バランスのとれない歩き方になってしまうと言われています。
歩き方が不安定だと、足の裏の筋肉や靭帯が弱くなり、健康なアーチ形の足の裏が損なわれ、平たんな足の裏(偏平足)になってしまうと言われています。
このような偏平足での歩行は、足裏のクッションが効かなくなり直接衝撃が膝関節にかかってしまい痛める原因になります。
3、まとめ
膝を痛める原因は様々ありますが色々な要素が重なって起きてしまうんです。
骨が変形していても痛みがある人とない人もいます。
一概にこれってのはないってことですね。